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平成11年度滋賀県水産試験場事業報告


2.複合的資源管理型漁業促進対策事業費 より抜粋
 
  1)北湖におけるニゴロブナ当歳魚の資源尾数推定
 
三枝 仁・遠藤 誠・藤岡康弘・根元守仁
 
  【目的】ニゴロブナは近年漁獲量が減少しており、資源管理型漁業の対象種となている。当場では平成6年以降標識放流により当歳魚資源尾数の推定を行ってきた。そこで、本年も同様に調査を行い、平成11年度の当歳魚資源尾数を推定するとともに、その年度毎の推移を確認した。
 
  【方法】平成11年10月26日にALC標識した体長約96.05±11.79mmのニゴロブナ72,000尾を琵琶湖北湖の6水域に分けて放流した。そののち平成11年11月から平成12年3月の間に琵琶湖北湖で行われた沖曳網漁業による漁獲物の一部を標本として収集した。標識放流魚の確認は琵琶湖栽培漁業センターと協力して、耳石を取り出してALC標識を確認することによりおこなった。
 
  【結果】平成11年11月21日から平成12年3月28日までに収集した標本は12,928尾であった。それらのうち資源推定用標識魚は335個体であった。また、標識のないものは10,134尾であったが、これらの内には年齢が1年を越えたものも含まれていると考えられた。そこで、非標識魚の体長組成(図1)から正規分布解法を用いて当歳魚数を求めたところ、8,183尾:平均体長10.46±1.57mmであると推定できた。これらのデータより、標本中の全ての標識魚を含んだ当歳魚数は10,368尾であるとし、ピーターセン法を用いて琵琶湖北湖における当歳魚資源尾数を推定すると、約2,228,399尾であると考えられ、95%信頼限界は上限が2,496,700尾、下限が2,012,100尾であると推定できた。さらに、平成6年度以降の当歳魚資源尾数について年度毎の比較をすると(図2)、年々減少する傾向がみられたが、平成8年度と平成11年度については他の年度に比べて多い値を示した。平成11年度の多かった原因として平成8年度生まれの卓越年級群が産卵の主群となっていたことも考えられる。今後は当歳魚資源尾数と再生産の関係を明らかにする必要がある。
 
(図1 沖曳網で漁獲されたニゴロブナ非標識魚の体長組成, 図2 ニゴロブナ当歳魚資源尾数推定の年度毎の推移)へのリンク