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平成12年度滋賀県水産試験場事業報告


2.イサザ等特産種資源対策費 より抜粋
 
  1)ブルーギルの分布とその食性について
 
大山明彦・田中秀具・鈴木隆夫・孝橋賢一・片岡佳孝(生活衛生課)
 
  【目的】近年ブルーギルが異常に増加しており、在来種への影響が懸念されている。しかし、その分布は偏在しているように思われる。一方その食性は、琵琶湖では寺島(1977)が報告しているが、時間の経過とともに餌環境も変化し、食性も変化していると考えられる。今回の調査では、昨年度より継続して、琵琶湖での分布状況および食性を把握することを目的とした。
  【方法】(分布)1999年5〜9月に表1の計5カ所で、また2000年5月〜7月、近江八幡市牧・草津市山田・同矢橋・大津市真野の計4カ所で小型曳網によるサンプリングを行った。採捕した生物は10%ホルマリンで固定し、同定・体長等の測定を行った。
  (食性)1999年4月28日に草津市山田にて釣りでブルーギルの採捕を行い、小型曳網で得たブルーギルの標本の一部と併せて計333尾の胃内容物を調査し、餌生物の出現頻度(魚の総数に対してある餌生物が出現した魚の個体数の割合)を求めた。
  【結果】(分布)小型曳網では合計920尾のブルーギルが採捕された。調査地点15カ所のうち、ブルーギルが出現したのは近江八幡市牧・草津市山田・同矢橋・同下物・大津市衣川・びわ町南浜・安曇川町船木・西浅井町月出・湖北町延勝寺の9カ所であり、一曳網当たりブルーギルの平均採捕尾数が最も多かった地点は、衣川の11.33尾であった。
  (食性)餌生物の出現頻度は、全体ではミジンコ類が最も高く69.97%、ユスリカ類が68.17%、ケンミジンコ類が36.64%と続いた。(図2)一方体長別に見ると、ミジンコ類、ケンミジンコ類は全ての体長区分でみられ、特に体長60mm未満ではミジンコ類の出現頻度が最も高かった。ユスリカ類は体長20mm以上から出現し、体長60mm以上ではミジンコ類に変わって出現頻度が最も高くなった。(図3)
  今回の調査結果と寺島(1977)の結果を比較すると餌生物の組成が大きく異なっており、寺島(1977)の結果では餌生物としてエビ類が75.9%と最も高かったが、本調査ではエビ類は0.60%であった。(図4)
 
(表1 調査地点概要, 図1 全調査地点での出現生物の割合, 図2 ブルーギルの食性, 図3 ブルーギルの体長別餌生物組成, 図4 本調査結果と寺島(1977)の調査結果との比較)へのリンク