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平成12年度滋賀県水産試験場事業報告


4.資源管理推進調査事業費 より抜粋
 
  1)北湖におけるホンモロコの資源尾数推定
 
三枝仁・遠藤誠・太田滋規・金辻宏明
 
  【目的】琵琶湖においてホンモロコは重要な水産資源であり、資源の維持・増大対策の一環として複合的資源管理型漁業促進対策事業を展開している。本事業の調査として標識放流による資源尾数推定を試みた。
  【方法】標識放流に用いた供試魚は、水産試験場試験池において飼育し、ALC標識を施した体長約66mmのホンモロコ約60,000尾を使用した。標識魚の放流は、平成12年11月1日に琵琶湖北湖の沖合4水域にほぼ均等になるようにおこなった。調査に用いた標本は、平成12年11月から翌年3月にかけて、琵琶湖北湖で操業している沖曳網漁業の漁獲物より抽出した。標本中に含まれる標識魚の判定は、収集した全ての標本から耳石を取り出し、ALC標識を確認しておこなった。資源尾数は標識魚混獲率からピーターセン法を用いて推定した。
 
  【結果】平成12年11月14日から平成13年3月15日までに収集したサンプルは1,861個体で、それらのうち標識魚は42個体(混獲率2.26%)であった。この標識魚の混獲率から、ピーターセン法で秋放流時点の沖曳網漁獲対象資源を推定したところ、推定資源尾数は約2,662千尾、95%信頼区間は上限約3,831千尾、下限約2,040千尾であった。これを平成11年度の推定値である2,524千尾と比較したところ、ほぼ横ばいの傾向を示していた(図1)。一方、本種の主要な漁獲を占める漁業組合2漁協に聞き取り調査をおこなったところ、冬期における漁獲量は昨年同時期と比べて増加しており(図2)、推定資源尾数と漁獲量の増減の傾向には差異があると考えられた。これは、本調査において用いた標識魚数が資源に対して極めて少ないものであり、また、収集した標本数も満足の行く個体数ではなく、推定の精度が低いためと考えられる。今後同様の調査を進める上で、標識魚と標本数を増やす必要がある。
 
(図1 ホンモロコの推定資源尾数の年度比較, 図2 沿湖2漁協におけ冬期ホンモロコの漁獲量年度比較)へのリンク