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「駅中に釣りのフロントエンドを」
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「駅中に釣りのフロントエンドを」
〜釣り業界の共同出資で地域のフィッシングパークを駅に作る〜


1.個人金融資産1400兆円 そのうちの8割を占めるシニア層

 100年に一度の大不況と言われる現在、我が国の需給ギャップは40兆円にも達しています。みんなが物を買わなくなっているのです。しかしその一方で、我が国の個人金融資産は1400兆円もあります。そして、その8割は50歳代以上のシニア層が持っています。もちろん、高齢者全てが、多額の預貯金や有価証券を持っているわけではありません。お金を使わない、でもお金持ちである、そんな人たちがシニア層にはいて、その人たちの持っている金融資産が、若い人たちのそれよりもずっと多い、そういうことなのです。


2.商機を逃している釣り産業

 今の50歳代の方々が、20代の頃から働き始めたとすると、ちょうどその頃はバブル景気の端緒、1ドル200円台の時代です。だとすると、今のシニア層は、1970年代に起きた釣りブームの頃には、学生であったり、働き盛りであったわけです。あの釣りブームの時代、新聞各紙には必ず釣り欄があり、週末になると、たくさんの人たちが釣りに繰り出しました。テレビアニメ、サザエさんにも、釣竿とクーラーボックスを抱えたお父さんの姿が頻繁に登場しました。シニア層の多くが、その頃、釣りを楽しんでいたのです。

 最近頻発してる高齢者登山の遭難事故などを見ると、シニア層には高いアウトドア指向があると思われます。しかも、かって、釣りを楽しんだことのある人も多い。若い人たちが、釣から離れている現在、その開拓も急務ですが、どちらかと言えば、それは将来に対する投資です。今、現在の需要を開拓しょうとするならば、シニア層をターゲットにする必要があります。アウトドア指向が強く、釣りの楽しさを知っている。それが、今のシニア層だからです。

 では、どうやってシニア層を開拓したらよいのでしょうか。まず、自分が、シニア層になったつもりで、釣りに出かける場合を考えてみます。この週末、久しぶりに釣りに出かけたい。道具はあるけど、補充したい。餌も用意しないと。でも、しばらく行っていないから、釣り場も、釣具屋さんもよくわからない。ネットは仕事では使うけど、試しに釣りで調べてみたら、情報がたくさんあり過ぎる。今日は金曜日、仕事の帰り、明日、釣りに行きたいのに、釣具や餌を用意しようとしたら、郊外の釣具屋さんまで、これから車で出かけないといけない。めんどくさい。やっぱり釣りは止めにしよう。

 1970年代の釣りブームの頃には、スーパーや百貨店にまで釣具屋さんがありました。道具や餌を、仕事帰りに用意することができました。家に買えれば、夕刊を見ると釣り場の情報がありました。でも、今、それらの全てがありません。

 シニア層が釣りに回帰してこない、それは仕事帰り、明日釣りに行こうと決めた金曜日の夜に、道具も餌も、そして情報も手に入れることができないからなのです。釣り産業は、大きな商機を逃しているのです。


3.駅中に釣りのフロントエンドを 釣り業界の共同出資で地域のフィッシングパークを駅に作る

 シニア層が仕事帰りに立ち寄る場所。それは駅です。そこに、釣り具店があったら。道具や、餌や、情報が入手でき、釣り場や釣り舟の予約ができたとしたら。それを実現できれば、釣り産業は大きな商機を手にすることになります。

 そして、これは大事なことなのですが、そこで、今、釣りの直面している問題、それを解決する糸口とすることもできるのです。それは、釣り人のマナーの問題。立ち入り禁止区域への無断立ち入り、設備の破壊、ゴミの放置、ライフジャケットの未着用。それらの問題を周知する場にも使えるのです。

 それだけではありません。近くの釣り場を紹介する、そこで釣れた魚を水槽展示する。いわば、駅中に釣りのフロントエンド、フィッシングパークを作る。釣り具店を越えた存在にするのです。その工夫と努力によって公共性が高まれば、行政の支援を受けることも可能になるかもしれません。そんな、地域ぐるみの、駅中フィッシングパークを作るのです。

 ですが、それをやろうとすれば、とても一企業ではできません。しっかりとした構想を示すこと、その上で釣り業界総出で取り組むこと、共同出資をすることが必要です。

 それからもう一つ、シニア層には、教えたがりの人や、一人になりたがりの人もいます。情報は、無理やり教えるものではありません。機会の提供もそうです。でも、惹き付ける匂いを出さないと、誰もきません。まず、匂いを出しましょう。その努力と、構想力を、釣り業界に求めます。まず、東京駅、大阪駅、名古屋駅、福岡駅、そのどれかから始めてみませんか?




2009年09月06日 辻井 豊
2009年09月06日 22:00 文章一部整形 辻井 豊


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