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「安定した経済成長を実現するために」

〜消費者と企業に求められること〜
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「5.消費者と企業に求められること」


5−(1).消費者に求められること

 わたし達の身の回りには、海外の製品や、海外から輸入された材料を含む製品が溢れています。それらの製品が、国内では調達できないようなものならば、その購入もやむを得ないことです。しかし今、わたし達の目の前に、国産品と輸入品の同じ製品が並んでいたならば、わたし達はどちらを選ぶべきでしょうか。そこで皆が輸入品を選んでしまうと、選ばれなかった国産品を製造していた企業は、海外に販路を求めるようになります。そして、それが叶わなければ、その製品の製造と販売を諦めるしかありません。そうなった時、あらたに需要のある製品の、製造と販売に乗り出すことができなければ、その企業の売上は減少し、従業員に支払われる賃金も減少します。

 次々と新製品を開発し、それが売れ続けていた間は、身の回りに輸入品が溢れるようになっても、我が国の経済は成長を続けることができました。その分、外需をどんどん増やしていけたからです。しかしそれも、だんだん難しくなってきています。

 今、わたし達の目の前並ぶたくさんの製品やサービス、そのどれを手にすれば、わたし達にとって、よりいいのか。わたし達は、目の前にある製品やサービスの背景をよく知り、よく考えなければならない。そんな時代に生きています。


5−(2).企業に求められること

 派遣労働が大幅に自由化されたことで、企業は即戦力となる労働力を、必要な時に、必要なだけ利用できるようになりました。しかし今後も、即戦力となる労働力は、潤沢に供給され続けるのでしょうか。答えは、否です。労働者の能力、すなわち労働力は、学校教育と、就労してからの実務教育によって形成されます。就労した先での実務教育を、学校教育や、公的な職業訓練で代替することは困難です。にもかかわらず、そのような就労環境下での実務教育を、コストとして切り捨ててしまったからです。

 今後、労働力の不足は深刻となるでしょう。失業者が巷に溢れるようになっても。少子化だけが、労働力の不足をもたらすわけではないのです。安定した経済成長を実現するためには、産業構造に対して、労働力をマッチングさせることが必要不可欠です。そしてそためには、リスクとコストを覚悟して、就労環境下での実務教育の場を、再構築する必要があるのです。




2009年08月26日 辻井 豊


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