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「平水時に淀川大堰を全開放流せよ」
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「平水時に淀川大堰を全開放流せよ」
〜中高生を水辺の監視員として環境学習イベントに〜


 淀川の姿は、これまでの河川改修と、淀川大堰の稼動、川道の掘り下げによる流路断面の拡大などによって大きく変わりました。そしてこれらの変化は、そこに住む生き物達にも大きな影響を与えています。在来魚の減少、外来魚や外来植物の増加は、これら河川環境の変化が原因であるとされています(ただし、在来魚の急減と外来魚の急増は淀川の河川改修からはタイミングが遅れて発生しており、詳しいメカニズムはまだ解明されていません)。
 もちろん、これらの河川改修は、治水、利水が目的であったのですが、そこにはわたし達の暮らしのありかたも影響しています。すなわち、山林、農地、都市の変化。特に都市部では、農地の消失や舗装、下水道の普及が都市そのものの保水能力の消失を招き、都市型洪水の危険が増大しています。わたし達が快適、便利に生活できるようになったがために、ますます洪水に対策する必要も増えているです。
 しかし、わたし達の暮らしのあり方そのものが、河川環境とそこに住む生き物達にどう影響しているのか。行き過ぎた開発、行き過ぎた利用は無いのか。無駄の無い開発、無駄の無い利用とは何か。わたし達の快適な暮らしと、多くの生き物達が暮らす河川環境を両立させる方法は無いのか。それらを考えるきっかけが、わたし達にはありません。

 そこで、中高生を水辺の監視員とした、環境学習イベントとしての「淀川大堰の全開放流」を提案します。

 平水時、日中の淀川には多くの利用者がいます。漁業権が失われたとは言え、漁を営む人もいます。ジェットスーキーや水上スキーを楽しむ人。釣りを楽しむ人。河川敷にも多くに人たちが。ですから、淀川大堰の全開放流を行う為には、これらの利用者に対する周知徹底と、水際の監視が必要になります。淀川大堰の全開放流は、水位や流速の急変をもたらす可能性があるからです。
 そこで、淀川流域の中学、高校に協力を求め、学生に水際の監視員として全開放流に参加してもらうのです。参加した学生には川面の漂流物や流した浮きを観察してもらい、全開放流が淀川のどの位置に、どれほどの時間で、どれだけの影響を与えるのか監視してもらいます。水際に学生がいることで、危険な場所にいる人たちへ注意することや、放流を中止することもできます。その上、得られた観察記録は貴重なデータとなります。教室に戻った学生達には、データの整理とともに淀川の歴史やそこに住む生き物達のこと、それらとわたし達の暮らしについて学んでもらえれば。惜しむらくは「水都大阪2009」のイベントには、もう間に合わないことです。

 現在でも、出水時になると淀川大関のゲートは開いています。しかし、わたし達がその姿を見ることはほとんどありません。また、城北わんど周辺の外来魚は増水時になるとわんど周辺に避難していて、大堰のゲートを開けても一部しか流されていない可能性があります。それらのことを、淡水魚保護協会の元理事である木村英造氏にメールし、平水時の干潮時に淀川大堰を全開放流すれば、外来魚の駆除効果を期待できるのではないかと伝えました。そのメールへのご返事や、直接お会いしてのお話しで、木村さんからは興味深いとのご返事を頂きました。
(外来魚意見交換会、イタセンパラシンポなどでパネラーに淀川大堰の全開放流を意見したことがあります、しかし流路断面が大きくなりすぎたために、城北ワンドの環境改善にはあまり役立たないでであろうとのご返事を頂いています)


 以下に、淡水魚保護協会の元理事である木村英造氏へメールした内容の一部を掲載しておきます。
 城北ワンド付近でバス釣りを楽しまれている釣り人に聞くと、大水の出た時には、バスはワンド付近に避難しているそうです。バスは、平水時のほうが本流にいるとのこと。このことは釣り番組が何度か淀川でロケを行ったときの様子とも合致します。また、淀川水系イタセンパラ研究会の河合様によると、大水の時には大堰のゲートは持ち上がる形で開いているとのこと。つまり水底部からの放流になっているわけです。これでは、ワンド周辺に避難している外来魚には無力です。流し去ることはできません(一部は大堰下流まで流されますが)。

 ところが、大堰の下流側を鉄橋の上から観察していると(JRの鉄橋です通勤で渡ります)大潮の干潮時には、強い流れが発生している様子を見ることがあります。平水時にバスが本流域にいるとすれば、このような機会をとらえて全開放流すれば、外来魚駆除の効果を期待できるのではないでしょうか?

 つまり、大水の時に全開放流するのではなく、平水時の干潮時に全開放流したほうが、外来魚駆除の効果が期待できるのではないか、ということです。

 が、前の淀川河川事務所河川環境課長の志鹿様によると、老朽化で付け替え工事が行なわれる大日の取水口は、大阪湾の満潮時水位に対応しているそうです。つまり、干潮時に全開放流を行なうと、大日の取水口が取水困難となる可能性があるわけです。淀川水系イタセンパラ研究会の河合様によれば、大堰の操作による淀川の水位低下実験では、大日の取水口が取水困難となることがネックだったとか。





2009年07月19日 辻井 豊
2009年07月20日 00:00 文書一部整形(誤字脱字) 辻井 豊


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