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「謝らない大人を見て育つ子ども達」
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「謝らない大人を見て育つ子ども達」
〜ブルーギル 釣り人も研究者も行政も無言、ただ陛下のお言葉だけが響く〜


1.行政上の失策について公務員の責任を問えない日本

 昨年からの年金問題を受けて、一部の批評家らの間からは、行政上の失策について公務員の責任を問える法制度の整備を求める声があがっています。このような意見は、公共事業に関する無駄遣いなどの問題から以前にもありましたが、今回の年金問題を受けて、政治家の中にも真剣に検討しょうとする動きが出てきました。今の法制度では、公務員が犯した行政上の失策については責任を問えません。もちろん、このような法制度を実現できたとしても、過去に遡及して適用することはできません。


2.公的な放流記録が存在するブルーギル

 特定外来生物に指定されている淡水魚の一つであるブルーギルには、他の外来魚に比較して多くの公的放流記録が存在します。中でも、大阪府淡水魚試験場(現在の水生生物センター)には、府下の溜め池だけでなく、田圃にまで放流した記録が残っています。他にも、四万十川流域での放流、養殖の記録なども存在し、愛媛県はブルーギルを公的な放流によって侵入した淡水魚としています。また、これらのブルーギルのルーツは、1960年に時の皇太子殿下(現在の天皇陛下)へ米国より送られた個体である可能性が高いことが、遺伝子解析によって指摘されています


3.陛下のお言葉

 前述のように、各地で公的にも放流されてきたブルーギルについて、その魚を米国より貰い受けた天皇陛下(当時の皇太子殿下)は、昨年、お言葉を述べられました。魚類の研究者でもある陛下のお言葉は、反響を呼び、大きく報道されました。


4.釣り人(釣り業界)も、研究者も、行政も無言

 過去に誤った行いがあったとき、たとえそれが、その当時に照らして誤りだと認識できるようなものではなくとも、今現在、誤りであったと認識できるのであれば、そのような行いについて、無言であるべきでしょうか?

 ブルーギルの拡散については、行政、研究者、そして釣り業をも含めた釣り人が関わってきました。そして現在、誰もが無言です。昨年までは。そんな中で、陛下のお言葉がありました。


5.謝らない人たちがもたらす未来

 公務員の失策を問える法制度は無く、研究者は口を噤み、そんな中で釣り人が何かを述べるはずも無く。そんな大人たちの姿を見て、子ども達は育ってゆきます。道徳教育、モラル教育とはなんでしょうか。無言で駆除に勤しめばよいのであれば、無言でゴミ拾いする方々を誰が責められましょうか。そしてこの先に、どんな未来が待っているのでしょうか?




2008年05月05日 辻井 豊


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