×

[PR]この広告は3ヶ月以上更新がないため表示されています。
ホームページを更新後24時間以内に表示されなくなります。

「淀川大堰下流側直下にワンドを一つ作ってみては?」
目次へ戻る


「淀川大堰下流側直下にワンドを一つ作ってみては?」
〜淀川のワンドを倍増させる計画があるそうですが〜


 国土交通省が保全に力を入れている城北ワンド群では、今年もイタセンパラ稚魚の浮上が確認できなかったそうです。これで、2年連続して確認できなかったことになります。このような状態を受けて、国土交通省では淀川全体のワンドを倍増させる計画を発表しました。重機で河川敷を掘り返して造成することになります。

 新たに造成されるワンドは、木津川なども含めて、全て淀川大堰の上流側らしいのです。そこで、ちょっと考えてみました。淀川大堰の下流部直下に、魚道から導水するワンドを作れないかと。ワンドを倍増させるには、たくさんのお金と手間がかかります。ならば、淀川大堰の下流にワンドを一つくらい作っても、かかるお金と手間は、それほど変わりないでしょう。

 淀川大堰よりも上流では、大堰の稼動と、掘削によって流路がこれまでの3倍も深くなったことが合わさって、水位変動が小さくなりました。特に、大堰近くにある城北ワンド群では、その影響が顕著です。それによって、外来魚の繁殖や外来植物の繁茂に都合の良い環境になってしまっているわけです。淀川大堰より下流側でも、大堰の調整機能により水位変動は小さくなりました。それでも、海に直結しているわけですから、潮の干満の影響を受けます。大堰下流のすぐ側では、干潟再生実験が行なわれています。

 淀川大堰の下流直下に、魚道から導水してワンドを作れば、以前ほどではありませんが、流水や、水位変動の影響を受けるワンドになるのではないでしょうか。潮も入り込みますが、大堰が稼動する以前には、かなり上流まで潮の影響を受けていました。ずっと上流の鳥飼大橋付近でもハゼが釣れていたのです。もともと淀川にあったワンドにも、潮が入り込んでいたのではないでしょうか。

 地図と睨めっこしていてもどうにもならないので、とりあえず淀川に写真を撮りに行きました。2007年7月21日(土曜日)の午後です。地下鉄御堂筋線の西中島南方駅で下車し、淀川右岸の河川敷に出ます。そこから干潟再生実験場、淀川大堰、赤川鉄橋、城北ワンド群を巡り、地下鉄谷町線の太子橋今市駅までのルートです。

 城北ワンド群では、訪れたときに水棲生物の調査が行われていました。調査に携わっておられた梅花高校の福原修一先生から、いろいろとお話を聞くことができました。福原先生、お忙しいところ、ありがとうございました。

 以下に、干潟再生実験場、淀川大堰、赤川鉄橋、城北ワンド群の様子を撮影した画像の一部を公開いたします。


*1.ワンドへの導水方法について(2007年07月22日 追記)

 淀川大堰の堤防側は、そこも大堰の堤体として機能しています。大堰の上流側から下流側へ導水するために、この部分を開削するのは難しいことです。ですから、上流部から導水する場合は、サイフォンを利用して無動力で堤体を越流させるなどの工夫が必要です。





干潟再生実験場
淀川大堰のある方向(上流側) 正面 大阪湾側(下流側)
(画像をクリックするとその画像が拡大されます。拡大画像表示後、この画面に戻る場合はブラウザの戻るボタンを使ってください)
 淀川を渡るJR東海道本線のすぐわき、淀川右岸にあります。大阪行きの列車に乗っていると、淀川を渡るときには、大阪を向いて左手側に見えます。このところの梅雨空で、大堰からの放水量が増大しています。写真では冠水していますが、干潮の時には干潟がほぼ全域、姿を現します。大堰の上流側よりもずっと水位変動は大きく、また潮も入り込みます。本流側には大きな開口部があります。潮位変動の影響を受ける塩性湿地です。ここは以前陸地で小さなワンドがありました。陸地にはオフロードバイクが走るコースがありました。干潟ができてから、野鳥の写真を撮る人がたくさん訪れるようになりました。この背後には野球グラウンドや公園があり、休日にはたくさんの人で賑います。干潟再生実験場から大堰へは、上流方向へ800mほどです。大阪湾へは8kmほどでしょうか。


淀川大堰を右岸下流側から見たところ
放水ゲート(対岸にもあります) 大堰のほぼ全景 大堰の下流側
(画像をクリックするとその画像が拡大されます。拡大画像表示後、この画面に戻る場合はブラウザの戻るボタンを使ってください)
 大堰を淀川右岸から見たところです。対岸には毛馬閘門があります。両岸に一基づつ放水ゲートがあります。このところの梅雨空で激しく放水しています。水流が渦巻いている様子が見えます。この少し下流にゆくと、流れは少し落ち着きます。放水ゲートの横には魚道が設置されています。大堰から城北ワンド群へは、上流方向へ1.5kmほどです。


淀川大堰右岸側周辺(下流方向)
川岸方向 少し堤防側 堤防側
(画像をクリックするとその画像が拡大されます。拡大画像表示後、この画面に戻る場合はブラウザの戻るボタンを使ってください)
 淀川大堰右岸の下流側の様子です。グランドや駐車場、空き地などがあります。強度の関係もあるでしょうから、大堰直下で河川敷を掘り返すような工作は難しいかもしれません。しかし、空き地や駐車場のスペースをうまく利用すれば、魚道から導水したワンドを造成可能かも知れません。


大堰の魚道を上流側から見たところ
下流側への水路 大堰の上流側に開いている魚道の入り口
(画像をクリックするとその画像が拡大されます。拡大画像表示後、この画面に戻る場合はブラウザの戻るボタンを使ってください)
 放水ゲートと違って水流は穏やかです。魚道の側壁の高さから見て取れるように、大堰上流での水位変動は数十cm程度です。


淀川大堰を右岸上流側から見たところ
大堰の上流側 大堰のほぼ全景 放水ゲート(対岸にもあります)
(画像をクリックするとその画像が拡大されます。拡大画像表示後、この画面に戻る場合はブラウザの戻るボタンを使ってください)
 大堰の上流側です。さすがに梅雨空続きで流れがあります。特に、大堰から離れるほど流れがあるようです。


赤川鉄橋を渡って城北ワンド群のある淀川左岸へ
人道
赤川鉄橋全景
線路
(画像をクリックするとその画像が拡大されます。拡大画像表示後、この画面に戻る場合はブラウザの戻るボタンを使ってください)
 一部のマニアには有名な赤川鉄橋です。人が渡る部分の床は木製です。木と木の間から川面が見えます。本来は貨物列車が渡る鉄橋です。


赤川鉄橋の淀川左岸近く
城北ワンド群の中心部方向(上流側) 渡ってきた方向 淀川大堰のある方向(下流側)
(画像をクリックするとその画像が拡大されます。拡大画像表示後、この画面に戻る場合はブラウザの戻るボタンを使ってください)
 赤川鉄橋を渡ると、城北ワンド群の最下流部です。ここは本流側への開口部も広くなっています。


城北ワンド群の様子
(画像をクリックするとその画像が拡大されます。拡大画像表示後、この画面に戻る場合はブラウザの戻るボタンを使ってください)
 城北ワンド群にあるワンドから、いくつかのワンドの様子です。一部に、ヒシやウキクサが繁茂しているところがあります。大堰の可動や流路の掘削によって水位変動がほとんど無くなったため、より沼地に近い状態になっているそうです。






2007年07月21日 辻井 豊
2007年07月22日 *1.ワンドへの導水方法についてを追記、その他文章整形 辻井 豊


目次へ戻る