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「高知県「県指定希少野生動植物の指定候補種案」への意見募集開始」
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「高知県「県指定希少野生動植物の指定候補種案」への意見募集開始」
〜アカメが希少種として採捕禁止の候補に上がっています〜


「高知県 ホーム・ページ」
http://www.pref.kochi.jp/

「「県指定希少野生動植物の指定候補種案」へのご意見募集」
http://www.pref.kochi.jp/modules/news/article.php?storyid=1160

「自然共生課のホームページ「「県指定希少野生動植物の指定候補種案」へのご意見募集」」
http://www.pref.kochi.jp/~kankyou/kisyoupabu/youkou2.htm


 わたくしが送付した意見を以下に記します。


「県指定希少野生動植物の指定候補種案」への意見
「アカメの取扱について」

1.アカメ保護に必要な情報とその現状
・アカメ保護の為には、産卵生態や回遊生態の解明が必須です。しかしながら、アカメの産卵生態、回遊性生態は全く解明されていない状況にあります(文献1)。

2.アカメ保護に必須である、産卵生態、回遊生態の解明に最も効果的な方策の提案
・アカメの産卵生態や回遊生態を明らかにする為には、アカメ遺伝子のマイクロサテライトDNA解析によって、集団間の関係を明らかする方法がもっとも効果的です。魚類のマイクロサテライトDNA解析による、集団間の関係の推定は、希少種や水産上の重要魚種の保護、管理に効果的な手段として現在注目され、取り組まれています。アカメにもこの手法を用いることが、その保護に有効です(文献2)。

3.アカメ遺伝子のマイクロサテライトDNA解析を実施するために必要な施策の提案
・高知県として、県内外の研究機関に遺伝子解析、サンプルの保存、整理の実施を要請することが必要です。また、現在、アカメの捕獲例、とくに成魚の捕獲例のほとんどは釣りによるものです。従って、アカメのサンプルを集積するためには、釣り人による協力が必要不可欠であり、アカメの全面採捕禁止は、このサンプル採集、すなわちアカメ保護に必要な情報の集積にマイナスとなります。むしろ、釣り人に協力を求めるための積極的な施策の展開が必要です。他に、高知県以外での生息地である他県、特に宮崎県との協力も必要です。

 なお、遺伝子サンプルの採集に際しては、アカメを殺す必要はありません。

文献:
1)徳島県におけるアカメの謎の回遊,徳島水研だより 第57号,2006年3月,池脇 義弘
http://www.green.pref.tokushima.jp/suisan/s_dayori/57/57sdayori.html
2)核DNAの多核を利用した系群解析法の検討,中央水研ニュースNo.15,,吉田 勝俊
http://www.nrifs.affrc.go.jp/news/news15/1502-1.html

その他:
「アカメの遺伝子解析について」〜サンプルの採集・取扱・保存と、その概念、そして課題〜(マイクロサテライト解析による集団間の関係の推定)
http://www3.ocn.ne.jp/~yugyo/akame_doc20070119.html


 2007年02月18日付けで、以下の意見を追加送付いたしました。

「県指定希少野生動植物の指定候補種案」への意見

 2007年01月29日付けで送付しました意見について、新たに述べるべき意見がありましたので、送付いたします。

「アカメの取扱について」

 アカメの保護の為には、その生態解明が必要であり、その為には遺伝子サンプルの収集と分析が有効であることを、2007年01月29日付けで送付した意見において、文献を示し、述べました。その遺伝子サンプルの収集について、すなわちアカメの保護について、高知県希少野生動植物保護条例(以下、同条例)には、不備があることを以下に指摘し、その不備を補う為に、同条例第26条に基づく保護管理事業計画を策定し、同条例第27条に基づく保護管理事業の実施を求めます。

1.アカメの保護についての高知県希少野生動植物保護条例(以下、同条例)の不備

(1).アカメ、特にその成魚の捕獲例は、釣獲であれ、それ以外の方法であれ、稀であり、狙って捕獲することは難しいという事実があります。偶然の捕獲によって、アカメ保護に必要な遺伝子サンプルを得ようとしても、同条例の第10条に違反します。同条例を遵守するならば、サンプルの採集、すなわち個体の損傷には、第12条による許可が必要です。従って、偶然に捕獲された個体からは、同条例により、遺伝子サンプルを採取することができません。

(2).同条例第12条に基づいた、許可による遺伝子サンプルの採取を実施するにしても、アカメ、特に成魚は、いつ、誰が捕獲できるわかりません。アカメ保護に必須である、産卵生態や回遊生態を解明するためには、特に成魚の、多地点、多時点にわたる遺伝子サンプルが必要です。捕獲許可を受ける範囲は、時間的には長期間にする必要があること、多くの捕獲従事者が必要であることになります。同条例第12条に基づく方法では現実的ではありません。

2.高知県希少野生動植物保護条例(以下、同条例)に基づくアカメ保護の為の保護管理事業計画の策定と保護管理事業の実施

(1).同条例第10条には、「(1) 県指定希少野生動植物の保護を目的とする他の法令等の規定により生きている個体の捕獲等の許可を受けた場合」として、個体の捕獲を可能としています。同条例第26条、第27条に基づく、保護管理事業計画、及び保護管理事業に、遺伝子サンプル採集の為のアカメの捕獲を定めた場合は、これに該当します。

(2).アカメ、特に成魚からの遺伝子サンプルの収集には、多くの釣り人による協力が必要であることと、先に述べた1の理由から、アカメを狙った釣りそのものは、サンプル採取後の即時リリースを前提して自由とすることで、捕獲への参加者、参加機会を増やし、アカメからのサンプル採集を、事後承認とすることなどを盛り込んだ、保護管理事業計画の策定、及び保護管理事業の実施を提案いたします。

(3).なお、保護管理事業計画、及び保護管理事業は、条例を改正することなく、変更可能です。従って、アカメの生態が解明された結果、改めて釣りなどを禁止する必要が明らかになった場合にも、条例を改正することなく対応可能です。


2007年01月29日 辻井 豊
2007年02月18日 追加送付した意見を掲載 辻井 豊


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