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「釣り人による自主的秩序建設の試みと過去の釣り人の運動」
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「釣り人による自主的秩序建設の試みと過去の釣り人の運動」
〜全日本釣り団体協議会 私の主張 2005年2月投稿、掲載分〜


拝啓
 社団法人全日本釣り団体協議会様
 御協議会様の、「秩序形成」への提案募集に感謝いたいます。つきましては、すでに実現している事例の紹介と、これから目指すべき方向について、提案したいと思い、ここに記します。まず、以下のサイトをご覧下さい。

「早明浦ダム湖面利用者協議会のお知らせ」
http://www.reihoku.jp/r-npo/sameuradam1.htm

「早明浦ダム湖面利用者協議会 information」(i-mode版)
http://www.reihoku.jp/r-npo/sameuralake.htm
(このサイトに詳しい情報があります)

(*2007年01月12日現在のPC版のURL:http://www.reihoku.jp/love-sameura/)


***以下参考サイト***
「水資源機構」
http://www.water.go.jp/
「池田総合管理所 早明浦ダム 」
http://www.water.go.jp/yoshino/ikeda/sameura/same_index.htm
「さめうら湖協議会の発足について(平成17年1月28日)」
http://www.water.go.jp/yoshino/ikeda/sameura/same_kyougikai.htm
「さめうら湖利用計画(案)」(PDFファイル)
http://www.water.go.jp/yoshino/ikeda/sameura/same_keikaku.pdf
「れいほく.jp」
http://www.reihoku.jp/
「れいほくNPO」
http://www.reihoku.jp/r-npo/
***以上参考サイト***

 水面利用とは、多くの人たちに与えられた権利であり、釣りは数ある利用形態のうちの一つです。上記に紹介した「早明浦ダム湖面利用者協議会」は、まさに、そのような数ある利用形態と、さらにには水資源を提供する施設としてのダムの機能を両立すべく設けられたものです。
 注目すべきは、「早明浦ダム湖面利用者協議会」の事務、運営を、「れいほくNPO」が受託している点です。すでに地元で順調な活動を行なっている団体への業務委託は、コスト削減や、ノウハウの蓄積に必要な時間の短縮に効果が期待できます。
 さらに、「れいほくNPO」には、かなり強力な行政のバックアップがあります。これはたいへん心強いものですが、その反面、行政の心変わりによって簡単に窮地に陥ってしまう危険性もあります。しかし、都市部や有名観光地でもない限り、このような団体が、行政から独立して活動してゆくことは困難です。行政との良好な関係を続けて行くことと、どれだけ地域住民の意識を高めることができるのかが、今後の発展に大きく影響するでしょう。 それには、観光客の数を揃えることよりも、より良質のレジャー環境を提供することによって、より良質な観光客を定着させることがポイントとなるでしょう。業種によって、大きな格差が生まれたり、地元でトラブルを起こすような観光客は、いくら数を揃えても、観光産業の衰退に結びつくでしょう。 また、周辺県への水資源提供を、どれだけうまく続けて行けるのかも、行政側の視点として、大きなポイントとなるでしょう。
 この「早明浦ダム湖面利用者協議会」の活動と、その運営形態は、今後の水面利用のモデルケースになると考えます。

 ここで、話は変わります、
 1970年代には、たいへんな釣りブームがありました。それにともない、トラブルも続出し、それらに対応する形で、釣り人の運動も活発になりました。1977年5月には、水産庁に釣り人課を作るべく国会請願が行なわれます。国会議事堂までの釣竿デモには、国会議員や有名芸能人など数百人が参加しました。また、財団法人日本釣振興会では、「国民釣魚法(仮称)」の草案が作られます。一般紙(毎日新聞1977年5月27日)にも、社説欄と同じページの全面を使って「釣りも免許制にしたら」と銘打った記事が掲載されました。
 しかし、当時に隆盛を極めた釣り人の運動は、その後、衰退します。その原因には、いろいろあるとは思いますが、やはり、「釣り行政」という形で制度化できなかったことが一番の原因であると、わたしは考えます。
 兵庫県のNakayama様が提案されているように、米国には、D-J法という素晴らしい釣り行政の制度があります。現在の米国におけるスポーツフィッシングの隆盛は、まさに、このD-J法の成果と言えると思います。このD-J法については、以下の文書に詳しく紹介されています。

「アメリカ 釣り事情 視察団報告」1984年4月1日発行 財団法人 日本釣振興会
(訪米は、昭和57年6月6日〜18日にかけて実施されました)
 上記文書より、以下はD-J法に関する記述の一部。
「D-J法、釣具物品税、ライセンス、「米釣振」の資金面」(P.26-28) 第3部会 高宮義諦、都留正義
「スポーツフィッシングの育成に対する連邦政府と州政府の25年に及ぶ協力」(P.149-182)
(副題:1950〜1975年 魚類保全計画に基づく連邦政府援助資金の援助の成果)

 D-J法が制定されたのは1950年です。その当時、アメリカは好景気の極みにありました。アメリカのライセンス制は、釣りたい魚を釣りたいだけ放流するという、ちょうど今の日本における第5種漁業権制度ど同じ問題を抱えていました。 D-J法には、既存の放流事業などに、その費用をあてないことが明記されています。それよりも、環境の整備と保全に力を注ぎ、それよる釣魚の回復を目指したのです。だからこそ、「回復法」と呼ばれているのです。そして、その費用に、釣具に課税される10%の物品税があてられたのです。

 釣り人の地位確保と、素晴らしい釣り環境を作ってゆくためには、先に紹介しました「早明浦ダム湖面利用者協議会」のような、地域ごとの取り組みと同時に、「釣り行政」の法制度化確立を視野に入れた運動が必要であると思います。

 長々と書いてまいりましたが、ここに紹介したサイトと文書に、ぜひ目を通されることをお勧めします。そこには、釣り人だけでなく、わたしたち国民全てに必要となる道標の幾つかが記されています。

 御協議会のますますのご発展を願って。


以上掲載当時原文のまま

2007年01月12日 辻井 豊


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