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「アメリカ釣り事情視察団報告」
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「今日の資料 その1」


「アメリカ 釣り事情 視察団報告」1984年4月1日発行 財団法人 日本釣振興会
(訪米は、昭和57年6月6日〜18日にかけて実施されました)

 上記の文書より、アメリカの釣り行政の法律である「D-J法」について。
 文中の数字は、いずれも調査当時のもの。


<<本編:調査団による報告>>から


「D-J法、釣具物品税、ライセンス、「米釣振」の資金面」(P.26-28) 第3部会 高宮義諦、都留正義

・D-J法(指定釣具物品税)について
 ・D-J(ディンゲル下院議員、ジョンソン上院議員)
 ・連邦政府が1950年に制定
 ・釣具全般に対する10%の対製造業者への物品税(価格の高低に関係なく)
 ・当時の税収は3,000〜3,200万ドル(75〜80億円)
 ・税収の使途は連邦政府の事業費として80%未満、残りは全て釣り関係の研究事業費として使われている
 ・(調査の当時)ボートへの課税が検討されているが、業者の反対が強く法制化は困難な状況

・ライセンス制
 ・州ごとである
 ・ライセンス購入者は、釣り人口5,500万人中、約2,200万人
 ・免除者は障害者、65歳以上の高齢者、15歳未満の年少者
 ・海域は50州中、22州が面しており、このうち7州が実施

・米釣振(SFI:スポーツフィッシング協会)
 ・設立は1949年、主導者はヘンリー・シェクスピア氏、当時の釣具メーカーのオーナー
 ・本部はワシントンにあり、支部はない
 ・資金のほとんどは寄付行為で、その寄付は免税
 ・寄付の内容
  釣具メーカー(内外)・・・・・・・・・・・・・・・・・98%
  その他メーカー・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2%
  釣具問屋・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0%
  釣具小売店・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0%
  釣り人、釣り団体・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0%
 ・収入源
  基金利息・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10,000ドル
  アフトマショー(業界向けの釣具見本市)・・・・40,000ドル
  釣具及び他企業の寄付・・・・・・・・・・・・・150,000ドル
 ・本部員は8名(男4名、女4名)で、ほとんどが水産関係の学者であり、釣具業界の関係者はいない。




「今日の資料 その2」


<<資料編:米国文書の翻訳>>より


「漁族保護の基本」(P.58-100)

・D-J法制定の効果(P.87-90) @@@重要です!!!@@@
***以下一部引用***
〜いくつかの州では、釣りの研究調査活動を長年の間続けている。しかし、その他の州では、ほんの3,4年前(*1)まで何の調査も行われいなかった。その理由は簡単である。見境のない放流や、厳格な法の施行という誰にも受けのよい政策に予算を使ったほうがよいと思われていたのである。重要性が認識されていなかったため、調査活動には予算がつかなかったのである。予算化を阻んだのは、ときに行政官であったが、州議会であったことも多く、釣愛好家自身であった場合もある。
 やがて、ディンゲル−ジョンソン法が数年前(1950年)にでき、州の釣り対策に連邦政府の援助が供されるようになった。この資金は一般の放流や法施行には使えないことになっていた。D-J法を通すに当たって議員達は、一般活動を援助の対策からはずすという賢明な措置をとったのである。〜
***以上一部引用***


「スポーツフィッシングの育成に対する連邦政府と州政府の25年に及ぶ協力」(P.149-182)
(副題:1950〜1975年 魚類保全計画に基づく連邦政府援助資金の援助の成果)

・D-J計画 @@@重要です!!!@@@

 ・釣り場作り
  ・41州の魚類野生生物局の手で、328に及ぶ釣りのできる湖を新しく造り、あるいは修復した。その水域は3万8079エーカーに及び、要した費用は3,000万ドルであった。
  ・また、80万エーカーになる湖や入江、そして2,200マイルの長さに及ぶ流れを、土地の購入や開拓などで整備した。

 ・魚族保護
  ・河川改修や産卵床の造成
  ・魚の間引き
  ・魚道や魚梯の整備、海草の移植
  ・効率のよい放流計画の作成
  ・農業、工業排水の調査、監視、規制
  ・D-J基金による調査研究の促進


***内容紹介ここまで***

 D-J法は、アメリカの釣り行政の法律です。アメリカが好景気の頂点であったころに制定されました。開発や、釣り人口の増加によって、ライセンス制とその収入による放流では、もはや釣り場の荒廃を止めることができなくなり、ライセンス制を補い、超える法律として制定されました。現在の、アメリカにおけるスポーツフィッシングの隆盛は、まさにD-J法による成果なのです。
 ですが、このD-J法、日本の釣りメディアでは、全くといっていいほど取り上げられていません。ですから、一般の釣り人はほとんど知りません。日釣振のアメリカ調査報告では、D-J法が調査対象となっており、米国の文書をわざわざ翻訳して掲載しているにもかかわらずです。
 当時のアメリカのライセンス制の行き詰まりは、まさに、今の日本の内水面遊漁制度のいきづまりと同じです。そして、それを打開するものとして、D-J法が登場したわけです。今、日本の遊漁に必要なもの、それは日本版D-J法だと感じます。


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